明け空の展望台

ヤフブロより移転。ぷよの二次創作ゲームを作る者です。よろしくお願いいたします。

夏祭り シグアミ

 
前のシグアミ絵茶ですけさんと約束して書いた奴。時間かけすぎの割に低クオリティって・・
けど夏の終わりに間に合ってよかった。
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
事の発端は前日のアミティの誘いだった。
 
 
 
アミティ「ねえねえ、明日プリンプタウンで夏祭りがあるんだって。シグも行かない?
 
シグ「うん、いいよ。
   けど、どういうところを回るの?
 
アミティ「うーん・・・多分いろいろあるから、その時に決めても大丈夫だと思うよ。
 
シグ「そっか。じゃあ待ち合わせはいつにする?
 
アミティ「あたしはいつでも大丈夫だけど・・・シグは?
 
シグ「僕は特に用事はないよ?
 
アミティ「わかった。じゃあ明日の7時くらいにあたしがシグの家に行くから、待っててね!
 
シグ「うん
 
 


 
 
 
 
8月31日 PM 7:01 シグの家
 
 
シグ「うー・・・
 
 
 
シグはアミティが来るのを貧乏揺すりしながら今か今かと待ちわびていた。
 
紫陽花が描かれた青い浴衣も着てるしお腹もすかせてるしで準備は万端だ。
 
 
 
トントン・・・
 
 
シグ「あ
 
 
ちょうど戸を叩く音が聞こえた。
 
 
シグ「はーい
 
 
それに応じてシグはワクテカしてドアを開けた。
 
 
 
アミティ「お待たせ。
 
シグ「ん
 
 
 
シグは扉を開けると同時に見えた光景に心を奪われた。
 
そこで待っていたアミティはいつもの赤ぷよ帽は被らず、
 
蝶をモチーフにした藍色の浴衣を着て頭の少し右に花の飾りを付けていた。
 
そのいつもとは違う大人びた容姿は、シグから見ると妖精のようでもあった。
 
 
 
 
シグ「アミティ・・・・
 
アミティ「ごめんね。ちょっといろいろあって遅れちゃった。待たせちゃったよね。
 
シグ「うん。結構待った。
   ・・・けど、ちょっと焦らされた甲斐があったよ。
 
アミティ「どういうこと?
 
シグ「今日のアミティ、いつもよりも綺麗だし可愛い
 
アミティ「!
     ・・そう、かな?お祭りの服って、初めて自分で服を選んだから不安だったけど・・
 
シグ「うん。とっても似合ってる。
 
アミティ「ありがと・・・
 
 
 
アミティはやや恥ずかしげに笑った。
 
 
 
アミティ「でも、シグのゆかたも似合ってると思うよ。
 
シグ「そうかな・・・?
 
アミティ「大人っぽいようにも見えるけど・・・やっぱりどこかシグらしさがあるの。それが好き。
 
シグ「僕も大好きー
 
アミティ「あわわっ
 
 
 
アミティの一言で紳士ゲージがプツリと切れたシグは、勢いに任せてアミティに抱きついた。
 
その行動に顔を赤くしたアミティは危うくそのまま倒れこみそうになった。
 
 
 
 
アミティ「・・・もう行こう?お祭り、楽しみたいでしょ?
 
シグ「そうだね・・つい忘れてた
 
アミティ「もー シグってば・・・
 
シグ「ごめんごめん。行こう
 
 
 
 
そう言って2人は笑って街へ駆けた。
 
 
 
 
PM 7:06 プリンプタウン
 
 
2人が街へ出ると、そこにはいつもとはとてもかけ離れたプリンプタウンの姿があった。
 
ちょうちんがそこらじゅうに並べられ、うるさいほどに活気で賑わい、
 
そして道路の横には所狭しと店が並んでいた。
 
 
 
 
アミティ「うーん・・・どこから行こっか?
 
シグ「どこでも良いや
 
アミティ「行きたいとこ、ないの?
 
シグ「うん
 
 
 
シグのその返事自体はテキトーだけれど、目はずっとアミティのほうを見ている。
 
 
 
アミティ「えっと・・・店、見てないよね?
 
シグ「それがどーしたの
 
アミティ「・・・なんであたしのほうを見てるの?
 
シグ「アミティが気になる
 
アミティ「・・・へっ?
 
シグ「なんでもないよ。それで、どこ行こっか?
 
アミティ「うーん、じゃああたしが決めてもいい?
 
シグ「わかった 任せる
 
 
 
アミティはなんかうまくはぐらかされた気がしながらも、とりあえず足を進めた。
 
 
 
 
 
シグ「そういえばアミティ、ご飯食べてきた?
 
アミティ「一応お祭りの中で何か食べることも考えて、
     ちょっとだけは食べてきたよ。シグは?
 
シグ「テキトーに食べてきた
 
アミティ「じゃあ最初に何か食べよう!おなか壊さないようにしないとね。
 
シグ「うん ・・ちょっと買ってくる
 
アミティ「すぐ帰ってきてね!
 
 
 
 
 
 
数分後
 
 
シグ「買ってきた
 
 
 
シグは両手にフライドポテトの入った容器を持って帰ってきた。
 
 
 
アミティ「お疲れ様!
 
 
アミティは片方の容器をもらった。
 
 
アミティ「これ食べながら歩こう!
 
シグ「うん
 
 
 
シグは歩きながら、立ち並ぶ店には目もくれず、やっぱりアミティのほうを見ていた。
 
 
 
 
アミティ「・・どーしたの?やっぱりヘンだよ、シグ・・・
 
 
 
 
やがて視線に気づいたアミティは、口にポテトをくわえたままシグを見た。
 
その瞬間。
 
 
 
 
シグ「んっ
 
 
シグはアミティの唇を奪い、くわえていたポテトを食べた。
 
 
 
アミティ「ちょっ・・・シグ・・!!
 
 
 
その一瞬の出来事にアミティは紅潮する。
 
 
 
シグ「あっちに金魚すくいがあるよ 行こう
 
アミティ「あ!もぉ・・・待ってよ・・!
 
 
 
 
 
その後、いろんな店で楽しんで、引っ張り合い引っ張られあい、
 
友達に会ったりなんだりして2時間後。
 
 
 
 
アミティ「ねえ、シグ。今度はどこに行こう?
 
 
 
 
 
 
シグ「うーん・・・ねえ、今何時?
 
アミティ「えーっと・・・9時過ぎだね。
 
シグ「今日、花火大会あるよね。あれ、何時?
 
アミティ「多分10時くらいからだったと思うよ。
 
シグ「うーん・・・ 
 
 
 
シグはなにやら考えている様子だった。
 
 
 
アミティ「・・・どうしたの?
 
シグ「ミル海岸に行かない?
 
アミティ「へっ?どうして?
 
シグ「あそこなら花火がよく見える。だから・・・
 
アミティ「わかった・・・二人で見よう。
 
 
 
 
 
 
PM 9:58 ミル海岸
 
 
ミル海岸には誰も居ない、わけではなかったが、
 
家族や小さな集団が数組見られる程度で、
 
二人だけの時間を楽しむには十分スペースがあった。
 
 
 
シグ「よし この程度なら大丈夫
 
アミティ「大丈夫って・・何が・・?
 
シグ「うん?他の人に邪魔されないってこと。
   知らない人に見られたら何があるかわかんないから
 
アミティ「へぇ・・・
 
シグ「もうすぐ花火が始まるよ。この辺に座ろう。
 
アミティ「うん。
 
 
 
二人が座ったそのとき、タイミングよく1つ目の花火が打ちあがった。
 
続けて、2発目、3発目と、次の花火が打ちあがる。
 
 
 
アミティ「・・・二人で静かに花火を見るって、とっても素敵だね。
     誰にも邪魔されない、あたしたちだけの特別な空間・・・
 
シグ「良かった。気に入ってもらえて・・・
 
アミティ「ねえ・・・お願いがあるの。
 
シグ「ん・・・?
 
 
 
シグがきょとんとすると、アミティはいきなりぴょんとシグの上に飛び乗り、
 
背をシグの体にぴったり密着させるように座った。
 
 
 
 
シグ「・・・アミティ?
 
アミティ「いや、だった?
 
シグ「ううん 嬉しい
 
アミティ「あたしも・・・こうしてるとね、とっても安心できるの・・・・
 
シグ「・・・
 
 
 
シグは黙ってアミティの言葉を聞いていた。
 
アミティの顔を見ようとしたが、顎のすぐ下の彼女の表情は窺えそうになかった。
 
 
 
アミティ「・・・ねえ
 
シグ「・・ん
 
アミティ「今日、楽しかった・・・?
 
シグ「うん。一緒に歩けたのもそうだし・・・
   なによりも浴衣姿のアミティが見られてよかった。とっても可愛かったよ。
 
アミティ「!も、もう・・・・
 
 
 
表情は見えなくても照れているのは声だけで明らかにわかった。
 
その後、しばらく黙って花火を見続けていたが、ふと彼女がこうつぶやく。
 
 
 
アミティ「・・・キス
 
シグ「・・・?
 
アミティ「キスして・・・
 
 
 
急に振り返ってアミティはシグに上目遣いで懇願する。
 
その表情にもちろんシグは断るはずもなく。
 
 
 
シグ「もちろん
 
 
 
そのまま軽く唇を重ね合わせた。
 
 
 
アミティ「さあ・・・もう少しで花火も終わっちゃうよ。楽しもう?
 
シグ「そうだね・・
 
 
 
二人微笑みあい、また花火を見つめた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
数十分後。やっと花火が終わったが、しばらくしてもアミティは動こうとしなかった。
 
 
 
シグ「アミティ・・・どうしたの。花火終わっちゃったよ
 
アミティ「・・・
 
 
 
返事はない。
 
 
 
シグ「あ~み~てぃ~い~~~・・・・
 
 
 
体をちょっと乱暴に揺さぶってみたが、それでも反応はなかった。
 
 
 
シグ「・・・アミティ?
 
 
 
気になってアミティを抱き起こしてみると。
 
 
 
アミティ「・・・・・・・すぅ・・・・・ん・・ぅ・・・
 
 
 
 
どうやらアミティは無防備にもシグの上で花火を見ながらそのまま寝てしまっていたらしい。
 
そんな花のように眠る彼女にシグは微笑んで「ハァ」とため息をつき、
 
 
 
シグ「だめだよ。そんな無防備な格好。・・・・僕以外の人に見せたら許さないんだからね。
 
 
 
そう呟いて、そのまま彼女をお持ち帰りしていった。
 
その後、一晩中シグがアミティを所有していたのは言うまでもない。
 
 
 
 
 
 
終わり
 

 
ごめんなさい、こんな駄作。浴衣アミさんに萌えてるシグ君を書きたかっただけです。
 
・・・夏も終わりですね。