「・・・ふぅ・・・・」
アミティはその身のすべての魔力を使い果たすと、ぱたんと地に落ちて寝転がった。
「・・・シグは・・・?」
「シグ君ならそこにいるよー!」
「へ・・・?」
アミティがゆっくり起きあがると、真っ正面でシグが倒れてた。それも元の姿で。
それに気づき、ふらふらとシグに近づく。
「あっ・・・!」
「生きてるか生きてないかはわからないから、キミが確かめてごらんよ。」
「うん・・・」
アミティは不安と緊張で震える手を、そっとシグの喉元を当てようとした。
すると、
「・・・・」
「・・・あ、シグ・・・」
「あ、おはよー」
シグは突然目をぱっちり開けて、起きあがった。
「・・ねえ、シグ・・・・」
「・・・誰?」
「えっ・・?」
シグの一言に、アミティは硬直する。
「・・・え、誰って・・・あたしは・・」
「・・・あいつ」
「・・・え?」
不安になるアミティの言葉を遮り、シグはエコロを指さした。
「・・・おまえ、だれ」
「ボクはエコロだよー!」
「ふーん」
「ね、ねえ。じゃあ、あたしのことは・・・」
「うん、ちゃんと覚えてるよ。アミティ・・・」
「!・・・よかったあああああ!元のシグだあああああ!」
アミティは自分のことを覚えてくれたことに安心し、泣きながらシグに抱きついた。
「・・・ごめんね。いっぱい心配させちゃったよね。」
「ひっくっ・・・・いいの・・・っ!」
「・・・よしよし」
「ふえええええええええええん!!!」
シグに背中を撫でられ、アミティはたまらず大泣きする。
「いやいや、よかったねぇー。」
「うん・・・!ほんと・・・っ・よかったよぉ!」
「えっと、あまり良くないかも」
エコロはあはは、と笑った。アミティは相変わらずだったが、シグには気になることが一つ。
「んー?どうしたのかな?」
「・・・学校がボロボロに」
「あ・・・」
3人は周囲を見渡した。よく考えてみれば、滅茶苦茶悲惨な状況だ。
「えっと・・どうしよう?」
アミティも泣きやみ、この状況にとまどった。
だが、エコロは相変わらず、朗らかに笑っていた。
「簡単だよ。」
「どゆこと?」
「こうするのさー!ガイアヒーリング!」
突然エコロは宙を舞い、魔法を唱えながら飛び回った。
すると、瓦礫は消え、建物は一瞬で復活し、荒れ果てた学校は元のいつもの学校に戻った。
時空の歪みも完全に消えて、やっと全てが解決した。
「おーー」
「なにこれ・・・凄い・・・」
「よし、おーわりっと!倒れてる人たちは少ししたら起きあがるから安心して。」
「うん、ありがと」
「さてと・・・ボクはそろそろ出かけなきゃ。」
「えっ?どこ行くの?」
「ほら、ボクって時空の旅人だからさ。もっといろんなところ行ってみたいんだよ。」
「そっか・・・」
「んー、じゃあエコロ、また会える?」
「もちろん☆ ボクはここの人たちが大好き!
絶対また遊びに来るよ!」
「ありがとう!じゃあ・・・また会おうね!エコロ!」
「うん!またねー!!!」
エコロは空高く飛び上がっていった。
「っははー!久々にドキドキした旅だったなあ!
けど・・・これでみんなまた楽しく過ごせるんだね。」
「・・・よかった。」
次元の旅人はボソッと呟き、時空の穴へと帰って行った。
終わり
うわぁ、gdgd・・・最初はこんなに続けようとは思わなかったのに。
もはや原型をとどめてませんねw
ともかく、ニビさん、そしてこれをここまで見てくださった皆さん、Thank you!