明け空の展望台

ヤフブロより移転。ぷよの二次創作ゲームを作る者です。よろしくお願いいたします。

endless nightmare 7 ぷよ

「・・・」
 
 
アミティは目を閉じ、集中力を高め、全身の魔力を集め始めた。
 
 
あと120秒。
 
 
 
「いっくよー!ライアー!」
 
 
 
 
エコロは挑発目的でシグに青い炎を浴びせた。
 
 
 
 
「っ・・・」
 
 
 
やはりひるむ気配を見せないシグ。
 
 
 
 
「・・・」
 
 
シグはキッとエコロを睨んだが、直後に目の焦点をアミティにあわせた。
 
 
 
「!まさか・・・」
 
 
「コワセルモノカラ、コワス・・・・」
 
 
「ちょっ」
 
 
「ハイドレンジ・・」
 
 
 
シグはアミティから葬ろうと狙いを定め、魔法を放とうとした。
 
 
 
「させないぞおおおお!」
 
 
 
あと112秒。エコロは全速力でシグに突っ込み、
 
 
魔法を放たれるよりも先にシグの足を掴み、そして投げ飛ばした。
 
 
 
「巴投げ!」
 
 
「グワッ!」
 
 
 
 
魔法で怯まない彼でさえも、投げられたらやはり吹っ飛ぶ。
 
 
放たれたハイドレンジアは空高く飛んで消えていってしまった。
 
 
あと106秒。その最中にアミティの魔力が少しずつ強まっていく。
 
 
 
「・・・オノレエエエエエエ!」
 
 
 
ゆっくりと立ち上がると、シグは黒い波動を飛ばした。
 
 
 
「ふんっ!シールド!」
 
 
 
エコロは高く飛び上がりながら、アミティの目の前に防壁を放って対処する。あと95秒・・
 
 
 
「ほらほら、かかっておいでよ?」
 
 
「コシャクナマネヲ・・・!」
 
 
 
 
するとシグはエコロに一瞬で近づき、近接戦を仕掛けた。
 
 
素早い爪の連撃に対し、ひょいひょいと間一髪でよけ続けるエコロ。
 
 
 
 
「甘いね。飛燕瞬連斬!」
 
 
 
 
大きなスキができた瞬間を見計らい、
 
 
エコロは右手を一瞬だけ剣の形に変形させ、空中で連続攻撃を当てる。
 
 
あと92秒。アミティのほうから光の魔力を感じられる。
 
 
「ここで足止めだ!ブラックホール!」
 
 
「グゥ・・・」
 
 
「このまま80秒くらい異空間で大人しくしてなよ!」
 
 
「ウァァァァ・・・」
 
 
 
シグは異空間へ閉じ込められた。
 
 
 
「ふぅ・・・あとはこのまま時間が経てば・・・」
 
 
 
しかし直後。
 
 
 
「コシャクナアアアアア!」
 
 
 
 
シグは全身から気を飛ばし、異空間から脱出した。
 
 
 
「くっ!なかなか思い通りにはさせてくれないようだね!」
 
 
「カタストロフ!」
 
 
 
あと84秒。
 
 
シグは天から破壊の雷を落とした。
 
 
落ちる先には魔力をため続けるアミティの姿。
 
 
 
 
「!!ちょっ、テレポート!」
 
 
 
間一髪だったが、とっさの対応でなんとか攻撃を回避させることができた。
 
 
 
「ジャマヲスルナ!」
 
 
「それはこっちの台詞なんだけどねぇ。」
 
 
「・・ブラッディ・ハウリング!」
 
 
「ぐぅっ!?」
 
 
 
あと76秒。突如エコロの周囲から呪いの叫びが発された。
 
 
その叫びはエコロを幾多も引き裂く。
 
 
 
「うぁぁぁっ・・・!」
 
 
「シネェ!ハイドレンジア!」
 
 
「ぐはっ!!」
 
 
 
あと69秒。放たれた青の魔弾はエコロに直撃し、大きく吹っ飛ばされた。
 
 
エコロは瓦礫に叩きつけられ、周囲から砂煙が舞う。
 
 
 
 
「オワリダ!」
 
 
 
あと62秒。シグはさらにハイドレンジアを飛ばし、トドメに爪でエコロを貫いた。
 
 
すると、エコロはぐったりと動かなくなってしまった。
 
 
 
「・・・。」
 
 
「・・・ツギハ、オマエダ」
 
 
「・・・!」
 
 
 
アミティは異常な殺気が向かっていることを察しながらも、目を瞑って力を溜め続ける。
 
 
シグはゆっくりとアミティに近づく。
 
 
 
 
 
「・・・っ!」
 
 
 
 
あと55秒。
 
 
シグは少しずつ、焦らすようにアミティとの距離を詰める。
 
 
アミティは徐々に強まっていく闇の気配に、
 
 
恐怖のあまりに涙をこぼしつつも、
 
 
動揺する心を抑えて必死で己の魔力を一点に集中させ続ける。
 
 
 
「ハハハ・・・!」
 
 
 
それに対し、シグは狂乱した不気味な笑みを浮かべ、
 
 
震える獲物をわざと恐怖を与え、そして彼女の怯える様子を楽しんでいる。
 
 
 
「・・・・キエテナクナレェ!」
 
 
 
あと43秒。
 
 
シグは狂乱の笑いを浮かべ、トドメの一撃を放とうとした。
 
 
そのときだった。
 
 
 
「当たれぇ!」
 
 
 
どこからともなくエコロが現れ、一瞬でシグの足を高く蹴った。
 
 
それによりシグは頭から大きく転倒する。
 
 
 
 
「ふっふふーん。いい時間稼ぎになったなあ~。」
 
 
「・・・ナニヲシタ!」
 
 
 
あと38秒。シグが血眼でエコロに尋ねると、余裕を持って答えた。
 
 
 
 
「キミはボクの幻影の力にまんまと騙されていた。それだけさ。」
 
 
 
 
シグが、エコロを倒したはずであろう場所を見ると、そこあったのはただの細長い紫ぷよ。
 
 
 
 
 
「・・・バカニスルナアアアア!」
 
 
 
もう完全に怒り狂ったシグは、叫び声を上げ、また気迫を飛ばした。
 
 
その目に溢れるのは血の涙。
 
 
「よし、あと30秒・・・いよいよクライマックスだね!」
 
 
「・・魔封」
 
 
 
シグが冷たくその呪文を唱えると、彼の背後から黒い竜が現れた。
 
 
そしてその竜は黒いブレスを吐き出す。
 
 
 
「くっ・・・!なんなんだあれは・・・!実体は存在しない魔力の塊みたいだけど・・・危険だ・・!」
 
 
 
間一髪でかわしたエコロだったが、突如現れた黒の竜に戸惑う。
 
 
しかしシグの闇の魔力が強まる一方、アミティの光の魔力も感じられる。
 
 
希望も見えてきた。
 
 
 
「・・いや、あと少しだ。もう少し・・・あと少しだけ、耐え抜いてみせる!」
 
 
 
 
「キエサレ!」
 
 
 
あと20秒。シグはハイドレンジアを連発する。
 
 
攻撃の内容が単純になった代わり、危険なものとなってくる。
 
 
 
「くっ、よけるのも面倒!お返しだ!」
 
 
 
エコロは飛んできた弾丸の一つを跳ね返し、シグに向けた。しかし・・・
 
 
 
「ジャマダ!」
 
 
「攻撃がきかな・・うあぁっ!?」
 
 
 
攻撃が全く効果を示さず、わずかにできたスキを狙われブレスの一撃を喰らってしまった。
 
 
エコロの体力の限界が一気に近づく。
 
 
 
「くぅっ・・・」
 
 
「!!ヒカリノチカラ・・・」
 
 
「!」
 
 
 
あと15秒。どんどん強まるアミティの魔力に、ついに怒り狂ったシグでさえも気づきはじめた。
 
 
光を恐れ、シグは標的を急に変更する。アミティもその気配を察するが、構わず力を溜める。
 
 
 
「ヒカリ・・・ホロボス・・・・シャドウエッジ!」
 
 
「させないよ!リフレクター!」
 
 
「ブレス」
 
 
「くぅっ、受けきれない!テレポート!」
 
 
 
 
あと12秒。シグはまたアミティを別の場所へ動かす。
 
 
それを見たシグは、全身の魔力を急に集め始めた。
 
 
 
 
「ハアアァァァァ・・・・!」
 
 
「くっ・・・何するつもりなんだ・・・」
 
 
「ダーククラスト!」
 
 
「な、なんだっ!?」
 
 
 
 
あと10秒。シグが手を高く掲げると、瞬く間に無数の巨大な闇の束が地に降り注いだ。
 
 
 
 
 
「くっ!シールド!リバイア!リフレクター!」
 
 
 
エコロはアミティのすぐ近くまで動いて3重ガードで自分たちの身を守るが、
 
 
それでもあまり保たない。あと秒。
 
 
 
 
 
「うわっと!?まずい!!」
 
 
 
 
あと秒。シグの追撃でバリアが一気に壊された。
 
 
アミティに飛ぶ弾はすべてエコロが受け止めて死守する。
 
 
 
「くっ・・・!!」
 
 
「ウセロ!」
 
 
「っ!!いたいなぁっ!!!」
 
 
 
あと秒。さらに闇のブレスがエコロを襲う。
 
 
エコロは傷だらけになりながらも、地を踏ん張って耐えていた。
 
 
あと 秒・・・・・・・・・ゼロ。
 
 
 
「今だよアミティちゃん!」
 
 
 
エコロはゼロの合図をアミティに出した。
 
 
そしてアミティは涙を一粒こぼし、低い声で詠唱を始めた。
 
 
 
「其は皆の為、其は我が最愛なる者の為、
 わが心身に眠りし神聖なる光よ、彼の者を巣喰う悪しき心を洗い流し、
 そして救いたまえ・・・!」
 
 
 
「サセルカアアアア!」
 
 
「うぅっ!!」
 
 
 
シグはエコロを吹っ飛ばし、アミティめがけて攻撃を放とうとする。
 
 
 
「ぐひょ・・さあアミティちゃん!今、最大の力を放つんだ!!!」
 
 
「ハイドレンジ・・・」
 
 
 
アミティは空へ浮かび、今・・・最大なる魔法を放つ。
 
 
 
「お願い・・・シグを助けて・・・この想い・・届いてっ!」
 
 
 
 
「フェアリーフェア!」
 
 
 
 
 
 
 
 
続く・・・