明け空の展望台

ヤフブロより移転。ぷよの二次創作ゲームを作る者です。よろしくお願いいたします。

endless nightmare 6 ぷよ

注意
・前の話を見てないと「えっ、いきなりなんなの!?」となってしまうので注意。
 
 
 
 

 
 
 
 
 
「滅ぼす・・・憎き敵・・・・ウアァァァァァ!!!」
 
 
 
シグは突然、叫び声をあげると同時に全身から猛烈な圧力を飛ばした。
 
 
 
 
「くっ・・・とりあえず、スフィンドル!」
 
 
「コザカシイ!」
 
 
 
攻撃は確かに命中したが、ダメージが通ってる気配がない。
 
 
 
 
 
「なんなんだこれは・・・どうすればいいんだ!?」
 
 
 
 
その後も、シグの猛攻をなんとかかわしつつ攻撃を加えるエコロであったが、
 
 
命中はしてダメージを与えられてはいるものの怯む気配は見せない。
 
 
エコロは唖然とした。
 
 
 
 
「・・・だめだ!こういうときは状況を整理しよう!
 そしてシグ君を倒す手段を考えるんだ!」
 
 
 
 
エコロは現状を考えた。
 
 
彼も半魔と言えども人間。これだけダメージを受けたなら気絶くらいはしているはずだ。
 
 
なのに戦い続ける。これは心、精神、もしくは魔力だけが彼を支えている証拠。
 
 
彼の肉体は既に限界を大きくオーバーしている。生命力が減少しているのもなんとなくわかる。
 
 
そこにさらに攻撃を続けるとすると、彼を殺すことになる。
 
 
そう考えると・・・
 
 
 
 
「・・・攻撃はもうやめるべき、かー・・・・」
 
 
 
 
エコロはつぶやいた。
 
 
今回、時空に干渉した理由はシグを滅すことではない。
 
 
シグとアミティ、二人とも救うことだ。もちろん、他の皆も。
 
 
それなのにわざわざ自分の手で、助けるべき対象を消し去るわけにはいかない。
 
 
だとしたら、どうする。
 
 
シグを元に戻す手段は何がある。
 
 
”きっと彼を元に戻すには、どんなに深い闇をも照らす光が必要だ”
 
 
エコロは直感でそう思った。
 
 
ならば----
 
 
 
 
 
「ラブリートリック!」
 
 
 
エコロは生命体の姿に再び戻って極光を放った。
 
 
 
「オオオオ・・・ッ!」
 
 
 
ダメージは大きいが到底彼を元に戻せる気配がしない。これでは元に戻す前に殺してしまう。
 
 
 
「だめかー・・・・」
 
 
 
 
エコロの持つ心は無垢と闇と混沌。
 
 
そんな彼の光ではシグを完全に照らすことはできない、
 
 
ということはなんとなくわかっていた。
 
 
そして、自分自身の手ではシグを救えない、ということを確信した。
 
 
 
 
「シレスティアル!!!」
 
 
「ぐひょえっ!うーん・・・ボクの力だとシグ君を助けられそうにないね・・・
 もっと純粋な光を放てる子がいればいいんだけど・・・・」
 
 
 
 
エコロはよく考えてみた。
 
 
自分よりも純粋で、光魔法を操れる人。
 
 
こんな荒廃した土地にいただろうか。
 
 
今この周辺に生きているのは自分とシグだけ。
 
 
助太刀してもらえそうな人は周囲には居な・・・・
 
 
 
 
「って居るじゃん。いたいた!とーっても純粋な光を持ってる子!」
 
 
 
良く考えてみればアミティが数分前にいた。彼女の光ならきっとシグを助けられるはず・・・
 
半ばあきらめ始めたエコロに希望が宿った。
 
 
 
 
「よーし!アミティちゃんをすぐ探してこようう!」
 
 
 
エコロはシグから素早く距離を取った。
 
 
 
 
「ニゲルナァ!」
 
 
「くっ、あっちも素早い!こういう時は!」
 
 
 
 
シグがエコロに劣らぬスピードで追いかけてくるのを見て、
 
 
エコロは瓦礫の死角に入って姿と気配を消した。
 
 
 
 
「・・・・ニゲタナ。」
 
 
「危なかった・・・。よし、今アミティちゃんはどこに・・・」
 
 
「・・・誰か居るの?」
 
 
「うおあ!?」
 
 
 
エコロは急に感づかれ、びっくりして姿が戻ってひっくり返る。
 
 
 
 
「・・・アミティちゃん!ちょうどいいところに!」
 
 
「えと・・誰?」
 
 
「あ・・っと。そうだった。この姿じゃわからないよね。さっきのエコロだよ。」
 
 
 
 
アミティの妥当な質問に対し、エコロは人間の姿になって答えた。
 
 
 
 
「それで・・・さっきあたしのことを探してたように見えたけど・・・」
 
 
「そうそう。シグ君と戦ってたら、突然彼が暴走して・・・
 どうやらシグ君を元に戻すには僕の力だけじゃ無理みたいでね。
 アミティちゃんの光の力が必要になったんだよ。」
 
 
「あたしの力が・・・・?でも、あたしじゃシグに勝てないし、むしろすぐ倒れ」
 
 
「大丈夫。攻撃はボクが引き付けるから、安心して。協力は惜しまないつもりだよ。」
 
 
「・・・・わかった。そういうことなら・・・今、シグはどこに?」
 
 
「今ボクを探してるはず。そろそろここに来るんじゃ・・・」
 
 
「ハイドレンジア」
 
 
 
 
ドォォォッ
 
 
 
 
 
 
「あ、来た」
 
 
「ミツケタ・・・」
 
 
 
 
エコロたちが身を隠していた瓦礫が突然破壊され、
 
 
シグが姿を現した。相変わらず左目が不気味に輝く。
 
 
 
 
「ニクキ・・・・ヤミ・・・・ケシサル・・・」
 
 
「な、なにあれ・・・血だらけだよ・・あんなのシグじゃ・・」
 
 
「暴走したシグ君だよ。シグ君本人とも言えるし、そうでないともいえる。言っておくけど、
 今は正気を失って、破壊衝動に駆られているみたい。言葉は通じないよ。」
 
 
「そんな・・あたしは何をすればいいの?」
 
 
「単純なことだよ。彼に向かって、フェアリーフェアを1発だけ、彼に当ててくれればいいんだ。」
 
 
「それだけでいいの・?」
 
 
「うん。けれど、それにはとても強い心と魔力が必要。」
 
 
「どういうこと?」
 
 
「彼の心は暴走、破壊、憎悪、闇、そういったもので一杯なんだ。
 だからシグ君を元に戻すには、普通の光じゃなくて、
 どんな闇をも根っから照らせるほどの光がなければいけないってこと。」
 
 
「そっか・・・」
 
 
 
 
 
ドドドドドド
 
 
 
急な不意打ちだがエコロが何とか攻撃の軌道をまげて回避した。
 
 
 
「うわあっ!!?あ・・ぶな、かった・・・」
 
 
「話してる時間はないね。・・・ボクがシグ君を引き付ける。念のためシールドも張っておく。
 キミの様子を見てボクが合図をするから、
 それまではキミは周囲を気にせずに集中して魔力を溜め込んで欲しい。
 合図を出したら、ありったけの想いと共にフェアリーフェアを放つんだ!」
 
 
「どれくらいチャージすればいいの?」
 
 
「2分くらい、かな。」
 
 
「つまり120秒ってことだよね・・・長いけど・・・。わかった・・・やってみる。」
 
 
「よし・・・いっくよー!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
続く・・・
 
 
 
 
 

 
 
 
最初は戦闘は1話で片付けるつもりだったのに、頭に魔が差し込んできt(ry
 
次回は割と時間に対してリアルにするつもり・・・だけれど、できるのやら。
 
頑張ってみます。目安としては、シグの誕生日までにはカタをつける!