明け空の展望台

ヤフブロより移転。ぷよの二次創作ゲームを作る者です。よろしくお願いいたします。

小さなコンプレックス シグアミ

 
注意
・不健全はたぶん0
・文章力低下注意報
・茶色嵐平常運行でお送りします


 
 
 
 
 
 
⑨月⑨日(仮) AM 7:39 アミティの家
 
 
ぴーんぽーん
 
 
シグ「アミティー いるー?
 
アミティ「あ、はーい!ちょっと待ってー!
 
 
 
 
 
数十秒後
 
 
 
アミティ「ふぅ、お待たせ!
 
 
 
アミティがいつも通りに家から出てきた。
 
 
 
シグ「よし 行こう
 
アミティ「うん!!
 
 
 
そんないつも通りの掛け合いをして二人は学校へ歩き出した。
 
 
 
 
 
シグ「・・・・。
 
 
 
シグはふとアミティのほうを見た。
 
やっぱりいつも通りの顔・・・と思ったが、最近はなんか違う。
 
 
 
シグ「んー・・・
 
 
 
シグとしてはそれなりに考えてみた。
 
なんというか、ほんの少し顔が近い。
 
別にアミティが近寄ってたりするわけでもない。
 
ということは。
 
 
 
シグ「・・・アミティ、最近背が伸びた・・?
 
アミティ「えへへ・・そうかなあ。
 
 
 
アミティはやけに嬉しそうに笑った。
 
それに対してシグは、背が伸びたといわれてなんでそんなに嬉しいのかと首をかしげた。
 
 
 
シグ「ねえ 今日って何があるっけ
 
アミティ「え、国語と理科と、あと、えーっと
 
 
 
 
グキッ
 
 
 
アミティ「ひぁぁっ!!!
 
シグ「危なっ
 
 
 
急にバランスを崩してアミティが横に倒れたが、なんとかシグが支えた。
 
 
 
シグ「大丈夫??
 
アミティ「う、うん・・・ありがとぉ。
 
 
 
そう言って笑うアミティ。シグにとっては愛しい笑顔だ。
 
 
 
シグ「ねえ、アミティって最近よくコケるよね。
 
アミティ「!!
     そ、そんなことないってば!気のせいだよきっと!
 
 
アミティは急にあわてて顔を赤くして否定した。
 
 
シグ「そうかな・・・疲れてるの?
 
アミティ「う、ううん、あたしは大丈夫だから!
 
シグ「ふーん・・・・
 
 
 
普通、よくコケるといわれた程度では慌てるはずはない。
 
シグは少し心配になった。
 
 
 
 
 
昼 プリンプ魔導学校
 
 
アミティのことがなんとなく心配なシグは隣のクラスのラフィーナに相談しに行った。
 
 
シグ「ラフェーナ
 
ラフィーナ「・・・。あら、何の用ですの?
 
 
ラフィーナは名前を間違えられて少しむかついてから、何事もないように振舞った。
 
 
シグ「アミティが最近ちょっとヘン
 
ラフィーナ「ふぅん・・・どんな感じで?
 
シグ「えーっと、背が伸びたねって言ったらやけに喜んでた
 
ラフィーナ「それは言うほど不自然ではありませんわ。
       だいたい女子は男子よりも背が低いから、
       そこにコンプレックスを感じる人はよくいますわよ。
 
シグ「そーなのかー
 
ラフィーナ「他には?
 
シグ「あ、そうだ。最近アミティがよく転ぶ
 
ラフィーナ「それは疲れてるだけなのでは?
 
シグ「でも疲れてはないって言ってた
 
ラフィーナ「アミティさんのことだから、
       また外面では見栄を張って、無理してるってこともあるんじゃないかしら?
 
シグ「・・・そうかもね。今度詳しく聞こうかな。
 
ラフィーナ「で、相談はそれだけ?
 
シグ「そのくらいしかなかったような・・・
   あ、そういえばそれでよくコケるよねって直接言ったら
   顔を赤くしてそんなことないって言うんだけど
 
ラフィーナ「!! なるほど・・・。
 
 
 
どうやらラフィーナはなにかひらめいたらしい。
 
 
 
シグ「どうしたの
 
ラフィーナ「事情はよくわかりましたわ。
 
シグ「どういうこと?
 
ラフィーナ「・・・今日の帰りがけでも、アミティさんの足を見てみなさい。
       それですべてわかるはずですわ。
 
シグ「足・・・ とにかくありがと
 
ラフィーナ「礼にも及びませんわ。
 
シグ「またねー
 
 
 
シグは手を振って教室を出た。
 
 
 
 
 
 
PM 4:00(多分) 帰り道
 
シグ「アミティ 大丈夫?
 
アミティ「え、何が?
 
シグ「最近なんかヘンだから一人で無理してるんじゃないかって思って・・・
 
アミティ「大丈夫だってば。心配しすぎだよ。シグ。
 
シグ「そう・・・・
 
 
 
そのとき、丁度トンボが単独でシグの目の前に飛来してきた。
 
 
 
トンボ「⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン!
 
シグ「あ、トンボだ、待ってー
 
 
 
たまらずシグはトンボを追いかける。
 
 
 
アミティ「あ、シグ!あまり早く行かな
 
 
グキッ
 
 
アミティ「あ
 
 
バタッ
 
 
 
猛スピードでトンボに飛びつくシグを追いかけようとしたら、こけてしまった。
 
 
シグ「ん・・・あれ?アミティ?
 
アミティ「いたたた・・・・
 
 
 
その瞬間、シグはふと昼休みのラフィーナの言葉を思い出した。
 
 

ラフィーナ「・・・今日の帰りがけでも、アミティさんの足を見てみなさい。
       それですべてわかるはずですわ。

 
 
 
シグ「・・・あ
 
 
 
アミティの足の方をみると、彼女はハイヒールを履いていた。
 
 
 
シグ「・・・アミティ、ハイヒールはいてたんだね。
 
アミティ「うー・・・バレちゃったかぁ・・・
 
シグ「どうしてそんなに無理してハイヒールを履くの?
 
アミティ「だってさ・・・
     シグって成長期の男の子だから背がよく伸びるでしょ?
     それでシグばっかりおっきくなってるから、ちょっとでも身長差を埋めたくて・・・
 
 
アミティは半泣きしながらぼそぼそ呟いた。
 
 
シグ「そんなに身長差が嫌なの?
 
アミティ「うん。ほら、例えば身長差があるとキスとかしにくいし・・・・
 
シグ「それならキスしたいって言えばいい
 
アミティ「恥ずかしくて言えないから自分からするときは不意打ちしかないの!!
     けどシグよりちっさいとシグのほっぺに簡単に届かないのっ!
 
シグ「ふーん・・・
 
 
 
シグはちょっと頷いてから、
 
 
シグ「ちゅっ
 
アミティ「ひっ・・!
 
 
アミティの首に唇をつけた。
 
急な一撃にアミティはビクンと跳ね上がる。
 
 
 
シグ「キスは顔にしかできないなんて決まりはなかったけど?
 
アミティ「え、うん・・・
 
 
 
不意打ちに混乱したせいか、なんとなく納得してしまった。
 
 
 
シグ「それに・・・アミティは無理しないほうが可愛いよ。
 
アミティ「えっ・・・!///
 
シグ「頑張るのはいいけど、心も体も傷つくと自分によくないよ。
   だからまた明日から・・いつもどおりで、ね?
 
 
その言葉に、アミティはパッと目を見開いてから、
 
 
アミティ「うん!!
 
 
と、満面の笑みで答えた。
 
 
 
シグ「さあ、早く帰ろう。おぶってあげるから。
 
アミティ「ありがと・・・・
 
 
 
 
 
アミティは少し紅くなって、シグの背に身を預けた。
 
 
 
 
 
 
 
終わり