これから初めてツクールシリーズを買う人向けに自分なりにツクール作品の比較を、
VX、VXAce、MVの3作品を対象に行ってみました。
主観マシマシなので眉唾程度に考えておいてください。
ちなみに個人的にはVXAceがお勧めです。
RPGツクールVX
【気をつけるべきこと】
・容量128MB以上のゲームを作ろうとすると圧縮時に失敗する
(Whitefluteさんのスクリプト素材を使うなど、一応対処法はあります)
・タイルセットを複数選べない
(一応スクリプトで対処はできますがやり方がそこそこ面倒のようです)
・マップのレイヤーは1つ。ただしタイルA(床など)の上に
タイルB~Eのいずれかのタイル(木や柱とか)をおくことはできる
・素材サイトの数が閉鎖等で減少傾向にある(特にアニメーション素材)
・F12エラー(こちらも対処法は探せば出てきます)
【互換性】
・グラフィック素材の規格サイズはVXAceと同じなので互換可能。
・ただしスクリプト素材はベースがちょっと違うので基本的に無理です。
【その他VXAce以降との違い】
・魔法攻撃力と魔法防御力が存在せず、精神力で一括りにされてる。
(そのため最初はバランス調整が難しいかも)
【強み】
・この中では一番安い。
ただしVXAceもセール時を狙えば割と代わり映えしないお値段になったりします。1000円台とか。
ライセンス目当てだけでこっちを買うのもあり。
RPGツクールVXAce・MV
【両方とも持ってる強み】
・データベースに「特徴」欄がある。これにより属性・ステートの耐性や
スリップダメージや自動回復の量の大きさなどを「1%区切り」で設定できます。101%以上も可能。
また、回避率も物理と魔法で分かれてたりします。
・精神力が魔法攻撃力と魔法防御力に分かれてる。
ついでに運とかいう使いにくいステータスもあります。どう使うかはその人次第。使わないのも手。
・その他、VXだとスクリプト素材を使用して実装するような要素が大体初めから使えます。
戦闘メンバーの個性を出しやすい。
・サンプルマップがある。マップを作ったことが無い人でもなんとなく感覚を掴みやすい。
・タイルセットを複数設定可能。街ならこれ、ダンジョンならアレ、と細かく使い分けできます。
・「戦闘行動の強制」がVXより少し使いやすい。
VXでは味方の強制行動は「前から何人目のメンバーに○○のスキルを使わせる」といった具合ですが
VXAce以降なら「誰に○○のスキルを使わせる」といった感じになるのでやりやすいです。
【VXAceのみが持つ強み】
・グラフィック素材の規格がVXと同じなので使いまわせる。
ただしVXを買ってないと使えない素材なんかもあるので利用規約には注意。
・スキルごとに、簡単に自由にダメージ計算式を作成できる。
一応自由性はMVにもあるが、MVは計算式の簡単な自動生成機能がないので少々扱いづらい。
ちなみにVXでもスクリプトでVXAceと同じ要領でダメージ計算式の記述を行うことはできます。
【VXAceのみが持つ弱み】
・VXと関係ありそうな名前をしておきながらスクリプトはVXと互換性が無い。
・ダメージ計算式の記述の文字数は大体100文字までと若干少ない。一応スクリプトで対処可能。
【MVのみが持つ強み】
・マップのレイヤーが2つある。
結構マップが作りやすいと思います。Aceも一応レイヤースクリプトとかあるけど。
・変数やスイッチをどのイベントで使ったかを検索できる。
・イベントの動作テストが行いやすい。テストプレイしつつ修正できます。
【MVのみが持つ弱み】
・VX、VXAce等とはグラフィックの規格が異なるのでそのまま使いまわすことはできません。
もし無理に使いたい場合は拡大縮小を駆使する必要アリ。
・RTPは不要だが代わりにそのぶんファイルの容量が大きい。そして重い。
スペック低めのPCだとまともに遊べないリスクがあるのはきついかも。
・エネミーの行動パターンの優先度が1~9までしかない。(VX系列は10まで)
【その他MVのみの特徴】
・スマホゲーとかブラウザゲーが作れます。そういうのを作る気のない人には関係ないけど。
・1マップのサイズは256x256まで。(VX系統は500x500までいけました)
どでかいワールドマップを作りたい人は少し注意。
・解像度がデフォルトで高め。
簡単に言うと、
安定を取るならVXAce、
Macで制作を進めたいとか、簡単に自由度高くマップを作りたいとか、
プラグインなどによるポテンシャルに賭けたい+動作の重さを気にしないといった人はMV
…みたいな感じなのでしょうか。よくわからない。
VXを買う場合はいずれAceなどを買うことを視野に入れて
まずちょっと練習をする……といった用途になら使えそう。
他にはライセンス(他のツクールにおけるVX改変素材の使用権利)目当てなど。
インタフェース以外のシステム面における多少の不自由は
スクリプト素材で大体どうにかなることが多いのであまり気にしないのもアリです。